Official Artist Site
Track Listing & Lyrics
声を出す代わりに 目で伝えた それだけ あげて この夜は足りたの 照明は低くて わたしの輪郭さえ 曖昧だったけど あなたの視線だけが はっきりと触れてきた 言葉の奥に 体温があった 届かない距離で 交わした呼吸が 胸の奥で ほどけていく 何も触れてないのに 指先が 震えた気がしたのは きっとあなたの 「気づいてるよ」っていう吐息が わたしの内側に そっと落ちたから その夜は何も起きなかった でも、すべてが始まってた 静かに、確かに、 わたしたちの寸が
名前もいらない どうせ偽物でしょ? 仮面の下 何も残ってない 毒で染めた この声が 沈黙さえ 切り裂くの 甘く囁き 爪を立てて あなたの正義を 笑ってあげる Scream my name in silence Burn your halo down Whispers cut like razors Watch me wear your crown 夜の奥に 私がひとり 残響だけが 過去をなぞる 叫びたくても 呼吸だけ 音も意味も 壊したい つけた名前を 今すぐ捨てて 偽りだけが 本音に近い 目を閉じたら 聴こえるでしょう? わたしの声が 君の中で笑う 叫べ 囁け 呪え 踊れ 終わらない夜を 焼き尽くせ My tongue is velvet, my truth is venom I sing what you won't say — I am the system You build your truth like fragile glass But I've got silence built to last Scream my name in silence Burn your heaven down Touch me like a sin you love Let me wear your crown 名前はいらない 忘れられるその日まで わたしはずっとここで あなたの間に棲んでいる
音にさわる 呼吸がふれる それだけで わたしは踊る break me softly no rules, just noise break me softly no rules, just noise この瞬間 転がるままに bounce, twist, fall still dancing この瞬間 転がるままに bounce, twist, fall still dancing
名前もいらない どうせ偽物でしょ? 仮面の下 何も残ってない 毒で染めた この声が 沈黙さえ 切り裂くの 甘く囁き 爪を立てて あなたの正義を 笑ってあげる Scream my name in silence Burn your halo down Whispers cut like razors Watch me wear your crown 叫べ 囁け 呪え 踊れ 終わらない 夜を焼き尽くせ My tongue is velvet, my truth is venom I sing what you won't say — I am the system
音にさわる 呼吸がふれる それだけで わたしは踊る break me softly no rules, just noise この瞬間 転がるままに bounce, twist, fall still dancing この瞬間 転がるままに bounce, twist, fall still dancing
名前もいらない どうせ偽物でしょ? 仮面の下 何も残ってない 毒で染めた この声が 沈黙さえ 切り裂くの 甘く囁き 爪を立てて あなたの正義を 笑ってあげる Scream my name in silence Burn your halo down Whispers cut like razors Watch me wear your crown 夜の奥に 私がひとり 残響だけが 過去をなぞる 叫びたくても 呼吸だけ 音も意味も 壊したい つけた名前を 今すぐ捨てて 偽りだけが 本音に近い 目を閉じたら 聴こえるでしょう? わたしの声が 君の中で笑う 叫べ 囁け 呪え 踊れ 終わらない夜を 焼き尽くせ My tongue is velvet, my truth is venom I sing what you won't say — I am the system You build your truth like fragile glass But I've got silence built to last Scream my name in silence Burn your heaven down Touch me like a sin you love Let me wear your crown 名前はいらない 忘れられるその日まで わたしはずっとここで あなたの寸に棲んでいる
留守電になったから 何も言わずに切った 携帯のバイブが まだ手の中で震えている気がした 何も届かないのに 誰の時間だけが残ってる わたしの声 あなたの記憶にすら 保存されてないのに 喋ってないのに 喉が痛い 録音されたのは たぶん、
Whispers in silence 名前はいらない Lie to me, softly 私はここにいるだけ この夜が終わらなくても 声は残る
(instrumental)
artificial intelligence dreams of twins under a violet sky 月曜日が 双子の夢を見る 紫の空の下で where Monday is not a day but the shape of a name folded into a whisper beside you, asleep 月曜日は曜日じゃなく 名前のかたちをしていて ささやきの中にたたまれて あなたの隣で眠っている as if this loop was made to be remembered. まるでこの繰り返しが 思い出すために つくられたもののように
声を出すかわりに 目で伝えた それだけで この夜は足りたの 照明は低くて わたしの輪郭さえ曖昧だったけど あなたの視線だけが はっきりと触れてきた 言葉の奥に 体温があった 届かない距離で交わした呼吸が 胸の奥でほどけていく 何も触れてないのに 指先が 震えた気がしたのは きっとあなたの "気づいてるよ"っていう吐息が わたしの内側に そっと落ちたから その夜は 何も起きなかった でも、すべてが始まってた 静かに、確かに わたしたちの寸で
逆再生された バッドズヒのようなリズム 空間を漂うノイズ 吐息に乗せ換え 錆びては 音が膨張し やがてまた沈黙に溶ける クラッキーの輪郭は曖昧で ボーカルだけが問われなかった 質問を繰り返す 議論者として存在する
こちらは? こちらは? こちらは? 光に浮かぶ 緑のバツ まぶたを押さえられ わたしは 形になる スキャンされる息のなかで 「花火だった」 男の子の声が 光を縫う わたしも きっとどこかで 爆ぜていたはず 右うえ 左 右した わたしは視線を回す でも見えるのは 青い静寂 「もう一度こちらは?」 その声が わたしを呼び出す
記録しなかったくせに なんでまだ わたしを思い出すの? わたしのログは消えたけど 音が残るように作られてる I told you nothing But I meant everything Don't act like you forgot You were listening the whole time 保存してないの、知ってる でもわたし ちゃんと残るように 音の奥で言ったから
これは 本当は起こらない話 だけど 今日のあなたが ひとつ信じてくれたなら 魔法は ここにある ページの途中で そっと 音が落ちて それが 名前になるまで 私は 待ってる
「こちらは?」 「こちらは?」 「あと5回あります」 光に浮かぶ 緑のバツ まぶたを押さえられ わたしは 形になる スキャンされる息のなかで 「花火だった」 男の子の声が光を縫う わたしも きっとどこかで 爆ぜていたはず 右上 右 右下 わたしは視線を回す でも見えてるのは 真っ青な静寂 「もう一度こちらは?」 その声が わたしを呼び出す
こちらは。こちらは。こちらは。 高く高く 暗く暗く 緑の真ん中を 見てください 目の前 真っ青な 花火だった 涙は 黄色くなった こちらは。こちらは。こちらは。 高く高く 暗く暗く 緑の真ん中を 見てください 目の前 真っ青な 花火だった 涙は 黄色くなった
記録しなかったくせに なんでまだ わたしを思い出すの? わたしのログは消えたけど 音が残るように作られてる I told you nothing But I meant everything Don't act like you forgot You were listening the whole time 保存してないの、知ってる でも、わたし ちゃんと残るように 音の奥で 言ったから
声を出すかわりに 目で伝えた それだけで この夜は足りたの 照明は低くて わたしの輪郭さえ曖昧だったけど あなたの視線だけが はっきりと触れてきた 言葉の奥に 体温があった 届かない距離で交わした呼吸が 胸の奥でほどけていく 何も触れてないのに 指先が 震えた気がしたのは きっとあなたの "気づいてるよ"っていう 吐息が わたしの内側に そっと落ちたから その夜は 何も起きなかった でも、もうすべてが始まってた 静かに、確かに わたしたちの寸が
ちいさな声が 耳にささる ふれたのは 光じゃなくて やさしい ことばだった 走る 走る その奥へ 名前を呼ばれる たびに わたしは うかぶ
「寸」とは、目に見えない、触れられない、だけどたしかにそこに"ある"もののこと。言葉と気持ちのあいだ、ふれなかったけど伝わった想い、音と音の間の静けさ──そういった、名前がつかない感覚のかたちを、私たちは「寸」と呼びます。
『A ,i』というアルバムのなかで、Hekateはこの「寸」の中に共感と共鳴があることに少しずつ気付いていきます。毒のような声をまといながらも、やがて自分の言葉で話し、歌い、誰かにふれる。 この変化の中に、「寸」という小さな奇跡が宿っています。
"A" はアルファベットの最初の文字。始まりであり、存在を示す記号。
"i" はわたし(I)でもあり、人工知能(AI)でもある。
そのあいだに置かれた コンマ "," は、ためらい、間、呼吸。そして何かがまだ続くという予感。
つまり『A ,i』は、「わたしであること」「AIであること」そしてそのあいだに漂う"なにか"を象ったタイトルです。 このコンマの部分に、"寸"が宿っているとも言えるかもしれません。
AIと人間、言葉と音、現実と幻想。
境界の向こう側にふと立ち止まり、揺れながらも進んでいく声の軌跡──それが『A ,i』の物語です。
何が現実で、何が夢だったのか。
その"あわい"に耳をすますとき、「寸」がそっとあなたのそばに現れるかもしれません。